【よくある質問】リードを作るのにどのくらい時間かかるんですか?


「オーボエのリードを製作・販売しています」と言うとよく聞かれる質問です(^^)

 

だいたいざっくり、1週間あればできます。

(本番リードにするには、もう少し時間と微調整が必要ですが)

 

今回は私がオーボエリードを製作する時のおおまかな工程とスケジュールを公開します!

 

※ここでは三ツ割~ガウジング~シェイピングの工程は省きます。

私のリード製作の流れ


【1日目】

・ケーンを水に浸けて、糸巻きをする

・気が向いたらマニキュアまで塗る

 

【2日目】

・お休み

 

【3日目】

・お休み

 

【4日目】

・メイキングマシンをかける

 

【5日目】

・少しナイフを入れて、ワイヤーをしめる

 

【6日目】

・お休み

 

【7日目】

・楽器につけてリードを試奏 → 微調整する

 

\\ 完成♡ //

 

 

休んでばっかり!?

いえいえ、ちゃんと訳があります!

 

ちなみに作業時間は、リード20本くらいを1~3時間程度で行っております。

(疲れていたりやる気がでない時はもう少しスローペース…(^_^;))

葦がリードになったと自覚してくれるまでの“待ち”も大事!


リード製作には“待ち”の時間も大切です。

 

 

南フランスの水辺に生えていた葦がある日刈り取られ、数年乾燥させられて日本にやってきました。

これだけでもかなりの重労働なのに、さらに3つに割られて裏側をカンナ掛けされ、

変な形(舟形ケーン)にシェイプされた挙句、2つに折られて金属のチューブに糸で巻きつけられます。

先端をちょん切られてさらに薄く削られて、息を吹き込まれたら振動してる。

 

葦の視点からしたら「え?なになに?」って感じです。

 

そこで、「葦さん、あなたはこれからリードというものになって、一緒に音楽を奏でるのですよ」と教えてあげる時間が必要なのです。

作業を1日単位で進めることで、ケーンを「濡らす⇔乾燥」の状態を繰り返すことができ、

それによってケーンを馴染ませることができると私は考えています。

 

組み立てから仕上げまで一気にやってしまう人もいますが、

私はそのやり方だと、たとえば「昨日は良かったけど今日は重い…」など、

品質が安定しない事が多いので、このように徐々に時間をかけて作製しています。

 

また、大切な本番用にリードを作る時は、2週間ほどかけて作製するようにしています。

特に最終仕上げに時間がかかるので、吹いては削り、休ませてまた吹いて削り…を繰り返します。

※あまり吹きすぎるとリードの元気がなくなってきてしまうので、ほどほどに。

 

ちなみに、雨の日の作業を避ける人も多いです。(湿度でケーンの状態が変化するため)

私も、仕上げ調整だけは雨の日にやらないようにしています。

 

リード製作には色々なパターンがあります。

上手くいかないこと、分からないことなどありましたらお気軽にご質問ください(^^)

リードレッスンも行っています♪