リードメイキングレッスンのレポート


先日のリードメイキングのレッスンの様子をレポートします(^^)

 

レッスンに来てくれたのは、東京近郊の一般大学に通う4年生の女の子。

「最近、市販のリードでピンとくるものがなく、自分で作れるならチャレンジしたい!」ということで

学校の課題や就活で忙しい合間を縫って来てくれました。

大学では吹奏楽団でオーボエを吹き、引退後の現在はアマチュアオーケストラで引き続きオーボエを楽しんでいるとのこと♪

 

私のリードメイキングレッスンでは、リード作りの基本を学んでいただきながら

自作リードを楽器につけて音を出すことがゴールです☆

それではレッスンスタート!

オリジナル手順書を差し上げます


組み立てと削り方について、手順とコツをまとめたプリントを差し上げています。

私がリードを作る時に気を付けているポイントや、手直しの時の基本的なテクニックをギュっと詰め込みました。

(作りながら手順をすっ飛ばさないようにするための、私のメモであったりもします…笑)

 

自分の手でプリントに書き込んで自分に染み込ませてもらうために、穴埋め式になっています!

 

それから、足りない道具は貸し出します。

今回、生徒さんはナイフを準備して来てくれたので、マンドレルやリード糸、マニキュアなどを持って行きました。

※プラークは消耗品なので買取をお願いしていますm(__)m

 

左上の黄色の缶の中には小さいビニール袋をセット!即席ゴミ箱になります!

作業机の上に敷く新聞紙(今回は大判のチラシ)も持参しました。

どうしても削りカスで会場を散らかしてしまうので、私なりの工夫です♪

 

私の工具ケースの中身はこんな感じ


ちなみに、いつも私が持ち歩いているリード調整道具はこんな感じです。

小さいポケットの中にプラークが4枚入ってます。

 

とりあえずこれだけあれば、ナイフでの調整と、ワイヤーが外れちゃった時には対処できるようになっています。

フィッシュスキンやシールテープは使わない派です。

彼女の初挑戦は…


私のリードメイキングレッスンでは、3本のチューブと3枚の舟型ケーンを組み立てて削ります。

 

最初はナイフの扱いになれてもらうために、ケーンのおしり部分を削ってもらいます。

刃物を自分の指のそばで動かすのはやっぱり怖いとのこと……。

「横に引いたら切れるけど、グっと押し込むくらいでは切れないから安心して…」と励ましつつ削ってもらいました。

 

ワイヤーを巻いてプッペを作る工程はとても上手!

だいたい途中でねじれたり、変なところで重なってしまうことが多いのですが

一発で正しい巻き方を理解してくれました♪

 

次に長さを測って、ケーンをチューブにセットします。

定規を机に置いて、その横にリードを並べて几帳面に長さを測ってくれました。

この工程は本当に大切です。ここで0.数ミリずれただけでも仕上がり感が変わってきますので。

 

えんぴつで印をつけたら、糸でケーンをチューブに巻きつけます。

 

この工程ではちょっと苦戦していましたが、本数を重ねるごとに確実にコツを掴んでくれました。

下の写真の左が2本目、右は3本目に巻いてもらったリードです。

(1本目はヨレヨレになってしまったので、いったんほどいて再挑戦。

 しかし巻き終わったところで結び目がほどけてしまったので、私が巻き直しました。

 結果、見本品として持ち帰ってもらえるので良かったです)

 

マニキュアを塗ったら(部屋が臭くなるので換気がてら)小休止。

2本目では目立っていた糸のスキマも、3本目ではかなりギュっと巻けています!

 

彼女にとって糸巻きの作業は想像以上に重労働!

ちょっと疲れてしまいましたネ(^_^;)でもとても頑張っていましたよー!

 

糸巻きに苦労した分、削りの工程が意外にもスンナリ…!!

私の削り方って結構シンプルだと思います。

表面をデコボコさせず、いい振動が出てくるまで削ってあげるイメージです。

 

途中、削りが残っているところは私がえんぴつで塗るので、そこにナイフを当ててもらいます。

また、片面は私が見本として削って、もう片面を生徒さんに削ってもらったり。

対面のレッスンだからこそできた作業です♪

 

出来上がったリードがこちら。

楽器につけて吹いてもらいました!

自作リードで音が出ました!


Low-B♭からHigh-Dまで音がちゃんと出ましたよ~♪

 

すごい!

 

リードの先端を飛ばすこともなく、表面に大きなキズもなくかなり上手に削れました。

彼女の慎重で丁寧な性格が、リード作りに向いてるなぁと思っちゃいました!

 

まだ生まれたてのリードなのでちょっと重め、音色も理想のものではありませんでしたが

初めてのリードで自分の楽器で音を出す経験をしてもらえて本当に良かったです。

 

何より、3時間もの間、集中力を切らさずに頑張った彼女に拍手です(^^)

 

組み立てから削りまで同じ日に一気にやってしまったので、明日以降も様子が変わることをお伝えし、

調整のポイントをレクチャーしてこの日は終了しました。

初めての事だらけで疲れたと思いますが、最後に自作リードで音が出た時の笑顔がとっても可愛かったです♡

リードで困ったらお気軽にどうぞ♪


リードメイキングレッスンだけでなく、調整テクニックをお伝えするレッスンも行っています。

 

「完成リードにナイフを入れるのが怖い」とおっしゃる方、結構いらっしゃいます。

 

でも調整テクを覚えて、例えば本番当日にちょこっとナイフを入れるだけで

練習より伸び伸びと吹けたらステキじゃないですか?

 

ケーンからリードを作るのはどうしても時間と労力がかかりますが、完成リードの手直しなら30秒でできちゃいます。

 

リードメイキングに興味のある方、グループでも承っていますのでぜひお気軽にご連絡ください!